コラム

「お試しサテライトオフィス」で働く場所が選びやすくなる?

秋田、福井、京都、鹿児島などにIT企業が増えるかも

東京と同じ内容の仕事が、環境だけ変えてできる。
キャリアも給与水準も落とさず、自分の体だけを移動させて、ぎゅうぎゅう詰めの都会から解放されるって、それだけで魅力的だと思いませんか?

IT企業のサテライトオフィスといえば徳島県神山町が代表的な例としてよく挙げられますが、日本全国いろんなエリアがIT企業に来てほしい!
そこで、“企業がサテライトオフィスを立地するには何をすればよいのか”を各エリアで探るべく、「お試しサテライトオフィス」事業が始まったのです。

サテライトオフィスの最先端エリア神山町の企業、紹介中!

サテライトオフィス誘致をめざす10自治体。IT企業が増えるかも

2016年から総務省が主導で進める「お試しサテライトオフィス」事業は、10自治体(2県と8市町)をモデル地区に設定、各自治体で創意工夫を凝らし、企業がサテライトオフィスを開設するためのニーズを探ります。

ちなみに、サテライトオフィスとは、企業の本拠地から離れた場所に設置されたオフィスのことで、本拠を中心にみたときに衛星(サテライト)のように存在するところからそう命名されたとか。
インターネットの回線速度は都会よりも速い場合もあり、ネット環境とパソコンがあれば仕事が成立しやすいIT企業の開発拠点として設置される場合も多いのです。

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モデル地区に選ばれた山口県の東後田棚田

「お試しサテライトオフィス」で具体的に何をするのかというと、“そのエリアに立地してもイイかも”という企業(三大都市圏に所在する)とその従業員にトライアル的に居住し働いてもらい(お試し勤務)、その実際をヒヤリング。
意見は各エリアの戦略に生かされていきます。

コテージのオフィス利用や農家体験などさまざま

ここで、採択された10自治体を見ていきましょう。これらのエリアで、今後IT企業の数が増えていくかもしれません。

■モデル地区が宣言する「事業のポイント」(総務省資料より抜粋)

1、弘前市(青森県)
弘前大学の空きスペースでの「お試し勤務」を通じた産学官連携によるイノ ベーション創出

2、大館市(秋田県)
自然公園内のコテージに職住一体型のお試し版サテライトオフィスを設置し豊かな自然環境下での勤務体験

3、銚子市(千葉県)
開発合宿を催し、市内イベントやアクティビティ体験、地元住民・事業者との交流を通して銚子の魅力を発信

4、南魚沼市(新潟県)
国際大学と連携しFintech、情報セキュリティ技術等、先端IT技術の共同研究を行う研究会を設立

5、鯖江市(福井県)
「空き家マッチングプロジェクト」で、企業へ詳細な適地調査を実施

6、京丹後市(京都府)
都市部企業の関係者が、農繁期には農業の担い手となれるよう、人材育成を実施

7、松江市(島根県)
UIターン志向のエンジニアを通じたニーズ調査・誘致ターゲットの選定

8、山口県
離島地域を含め県内19市町全体を対象に誘致を展開。さらに移住者の生活支援を実施

9、徳島県
美馬市、三好市、つるぎ町及び東みよし町という複数市町村間でのフレキシブルな「お試し勤務」

10、錦江町(鹿児島県)
メンタルヘルスの観点からの働き方の効果検証や、 住民組織による生活環境支援を実施

これから本格的に始まる「お試しサテライトオフィス」事業。
各地で、具体的な動きはまだまだ見えてきていませんが、10自治体が動き始めたときが、注目です。
東京を脱出したいエンジニアの皆さんにとって、直接的に関係がなさそうに見えるかもしれませんが、それぞれの土地で「単純な地方都市じゃない、うちにしかないもの」が出てくると、どの土地を選んで働くのが最適か、エリア選びをするときの参考になりそうです。

choshi