インタビュー記事

生まれも育ちも東京。和歌山で得た「都会と田舎の良いとこどり」な生活

わかやま産業振興財団 三田寛之さん

和歌山での暮らしと聞いて、まず何を思い浮かべるでしょうか?  その暮らしに憧れがあるけれど仕事があるか心配、慣れない地での生活が不安という方は多いかもしれません。
そこで今回は、生まれも育ちも東京でありながら、2010年1月に和歌山へ移住した、わかやま産業振興財団の三田寛之さんに「都会と田舎の良いとこどり」な生活を聞きました。
わかやま産業振興財団とは、県内にある中小企業の販路拡大や新商品開発の支援を行っている組織。三田さんは、財務や情報通信分野など総務の仕事を担当しています。

前向きでいたからこそ今がある

――生まれも育ちも東京と伺いました。なぜ和歌山に移住されたのですか?
小中高大すべてを東京で過ごしました。卒業後も都内のIT企業に勤めまして、営業とSI(システムインテグレーション)関連の仕事をしました。ずっと東京で生活をしていたので、30歳手前になり東京以外で生活してみたいと思うようになりました。

――東京の生活が嫌だったわけではないのですか。
満員電車は辛かったです……。でも、ある程度仕事を「やりきった」という感覚がありました。移住に関しては、同じ日本国内ですし、大きな心配はないと思っていたのですが、今考えると思い切った決断ですよね(笑)。

――色んな選択肢がある中で、和歌山を選んだ理由を教えてください。
NPOふるさと回帰支援センターの「ふるさと起業塾」に通っていたときに、和歌山県が実施していたIターン事業を紹介してもらいました。そこではじめて和歌山のことを考えるようになりました。それ以前に和歌山に縁があったというわけではないです。

――和歌山に来てからは何を?
Iターン事業を経由して、2010年1月に和歌山県へ引越しをして県内の企業に勤めました。ところが、同年3月末で雇用契約が終了することになりました。当初、2012年3月末までは、その企業で仕事をするつもりでいたのに、状況が大きく変わったため、東京に帰ることも考えました。

――ええ!そこからどう展開したのですか?
短い和歌山の滞在期間で知り合った人が、色々と仕事を紹介してくれました。生まれて初めてハローワークにも訪れて、見つけたのが財団職員の募集です。任期は1年でしたが、応募してみたら内定をもらって、翌年の2011年から正規の職員になることができました。

――出会った人が助けてくれたんですね。
働く中で出会った現地の人や、参加していた「よさこい祭り」の実行委員の方には、非常にお世話になりました。当時は車もなかったので、ハローワークにも連れていってもらいました。嫁と出会ったのも、よさこい祭りでした(笑)。出会って1~2か月の方々が本当に優しく接してくれたのが、8年間も和歌山に住み続けている一つの理由だと思います。

――当時はどのような心境だったのでしょうか。
当時は、東京に帰ることも1つの選択肢だったかもしれませんが、周囲の支えのおかげで、前向きになることができました。
あのまま和歌山で最初に就職した企業に勤めていても、2012年4月以降は他の道に進まなければいけなかったわけですし、結果オーライという感じですかね(笑)。

生活インフラで困ることがない

――約8年間住んでみて、和歌山で暮らすことの魅力って何でしょうか?
良さは、職場と家が圧倒的に近いことです。歩いて15分、自転車では10分くらい。東京で暮らしていたころは府中に住んでいて、職場の六本木まで約1時間かかっていました。希望する人が全員は入れるわけではありませんが、東京と比べて保育園に入りやすいと思います。
他にも電車で関西空港まで40分ほど、大阪にも1時間で行けますし、生活インフラで困ることは少ないです。「都会と田舎の良いとこどり」という表現が近いかもしれません。

――印象に残っているエピソードを教えてください。
和歌山に来て間もない頃、フォルテワジマという建物へ行くのに全然道が分からなくて、和歌山市駅近くのお店の店員さんに聞いたら、その建物は目の前に見えていたのに親切に教えてくれたんですよ。土地勘もなく、知っている人もいない中で、助けてくれる人が多かったのは特に印象に残っています。

――よく聞く「物価が安い」「おすそ分け文化」みたいなのはあるのでしょうか。
物価はあまり安いと思わないです。東京の方が物流もしっかりしているし、住んでいる人も多いから、モノを大量に仕入れられます。だから和歌山よりも、東京の方が安いかもしれません。
おすそ分け文化も、少なくとも自分のまわりではあまりありません。旅行のおみやげをいただくことや、職場で毎年ミカンを持ってきてくれるような方はいます。でも、貨幣がなくても生きていけるみたいなことはないです。

――和歌山への移住を検討している人が、気になるのは「職」のことだと思います。一定の生活水準を保てる仕事はあるのかという点は、どのようにアドバイスされますか?
和歌山は、大都市圏に比べて中小企業の割合が高いです。もちろん、和歌山にも今回のキャリアフェアに出展されているところをはじめとして、たくさんのすばらしい企業があります(和歌山キャリアフェアについては、記事末尾で紹介しています)。

自分の生活を豊かにして、地域も豊かにしていく

――三田さんは今後のキャリアについてどのように考えていますか。
バリバリのキャリアを歩みたいなら、東京にいたほうが有利かもしれません。でも私はそうではなく、自分の生活を豊かにして、なおかつ地域も豊かにしていきたいんです。

――自分の生活と地域を豊かにしていくとは、具体的に何を差すのでしょうか。
移住してから、家と車を購入して、固定資産税や自動車税も納付していますし、子どもも生まれましたから、和歌山経済に多少なりとも貢献してきたと思っているんですよ(笑)。自分たちの生活を安定させていくことができれば、自然と地域もうるおうと思うんですよね。
あとはジムに行くことが大好きなんです。和歌山に来てからは、平日の夜にも通えていて、健康的な生活が送れています。これは和歌山に来たからこそ実現できたと思っています。

――和歌山に移住したくなりました……。
朝から満員電車に乗ったら、その時点でストレスフルじゃないですか。和歌山の冬の自転車通勤も寒いですけど(笑)、心地よい生活ができるのに越したことはないですよね。私の場合、和歌山に移住したことによって、その生活を手にすることができました。


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