釜石を素敵な人が集まるまちに。地縁のない東北で事業を興すということ

東北シゴト創造大学vol1.インタビュー:釜石市 オープンシティ推進室長/ 内閣官房 シェアリングエコノミー伝道師 石井重成

釜石市 オープンシティ推進室長/内閣官房 シェアリングエコノミー伝道師 石井重成さん

経営コンサルティング会社を経て、震災を機に岩手県釜石市へ移住し、地方創生戦略や官民パートナシップを統括。半官半民の地域コーディネーター機関・釜援隊、グローバル金融機関と連携したキャリア教育、広域連携による移住・創業支援、シェアリングエコノミーの展開などを通じて、人口減少時代の持続可能な復興まちづくりを推進。2018年5月にSDGsを踏まえ、地方版総合戦略・オープンシティ戦略を改訂。総務省地域情報化アドバイザー、一般社団法人地域・人材共創機構代表理事。

釜石へ移住した経緯

愛知県西尾市出身で、東京のコンサルティング会社に勤めていましたので、東北には縁もゆかりもないどころか、一度も行ったことがありませんでした。
東日本大震災から1年が経った2012年の春、友達の紹介でたまたま気仙沼の社会起業家が集まるイベントに参加しました。そこで初めて被災地を訪れて衝撃を受け、次の日には会社を辞めると言ってしまいました。
辞めると言ったものの、どうしようかなというところで、都内の復興支援団体から釜石市を紹介してもらいました。自分にできそうなことを紙に書いて持っていって。
被災地で何が求められているのかわからなかったので、とにかく現場に入って課題を見つけようと思っていました。ビジョンも何もなかったです。

取り組みや活動について

私の仕事は、「お金を集めて、仲間を集めて、ダメだったら謝る」ということです。ダメだったら謝ります。当然です。オープンイノベーションってそういうことだと思うんですよ。その中で可能性ができたものを大きくしていくという仕事です。
最近だと、東京・仙台から釜石に来てもらって事業を創る、ローカルベンチャープログラムを実施しています。
ゼロ店舗の商店街を再建する取り組みもしています。本当に店舗がゼロの商店街があって、そこに民間資本のコワーキングスペースが誕生し、ゲストハウスの開業を目指す女性が移住したり、地場のレストランが経営を再開したり。この6月に新たにおしゃれなカフェがオープン予定です

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また、高校生の教育プログラムも実施しています。4年間で3000人の高校生と様々な経験を持つ社会人500人が対話をしました。地元の高校生が釜石内外の社会人とのコミュニケーションを通じて、自律的なキャリア形成を目指すものですが、多様な形でまちづくりに参画する高校生が出てきて、高校生は発想が違うので面白いですね。また、就職を希望する高校生のうち、地元に就職する割合も4年前と比較して、10ポイント強上昇しました。
アイデアの源は、自分自身で発想することもあるし、いろんな人たちとお話しする中で出てくることもあります。“まちをひらく”という理念を具現化する試行を重ねつつ。

東北の印象

寒いです(笑)。ただ沿岸部は雪も多くないですし、東京から移住しても意外と住みやすいですね。
日本中どこにいても同じものが手に入るじゃないですか。一つの場所にとどまる必要はないと思うんです。
「どこにいるか」は「誰がいるか」だと思っています。素敵な人が集まるところにいたいし、素敵な人たちが集まる仕掛けを作りたい。そして自分自身も素敵な人の一人でありたいなと。

今後の展望について

都会と地方の垣根をなくしていきたいです。都会と地方の輪郭をなくして、当たり前にどちらにも所属できるような社会を作っていきたいと思っています。
一つの会社に人生を捧げるのは無理な時代じゃないですか。自分の身をどこに置こうかというときに、地方に置くことが普通にできるような社会が理想です。

来場者へのメッセージ

「ふるさと」って自分で作るものだと思ってて。自分の居場所を感じられる場所がふるさとだと思うんです。それは必ずしも生まれた場所だけでなく、誰かに決められるでもなく、自分で選ぶことができると思います。それに、いくつあってもいいと思うんです。私のふるさとは、釜石と、生まれ育った愛知県西尾と、あとは赤坂とか(笑)。よく行ってるので。この「東北シゴト創造大学」は自分の「ふるさと」を見つける場だと思います。

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転載元:東北シゴト創造大学
https://touhoku-shigoto.jp/

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